娘の帰省

風つよくむすめは背中おされゆく振りかへり「うん」と言ひ残しき



ただ別れまた会ひまみえる日の遠くわれは待ちなむ月を仰ぎつ



しあはせは遠い空から降ると言ふ突然ながる涙のありぬ



暮れなづむわれの思ひをひと息に飲み干す酒はあらざり  モカ



残されしチョコでむすめを思ひをり師走尽日年あらためむ