2008-06-01から1ヶ月間の記事一覧

くちなし

夕昏れに問えばさびしきくちなしはその香の果ての腐乱の歌か くちなしを髪に飾りてレディデイ夜の香おもく奇妙な果実 夜風よためらわず吹け無残にも暴かれてをり昼のくちなし くちなしのりぼんをむすぶゆうれいの香りまよえば犬の遠声 くちなしのその真白き…

その他

口ずさむWINE & ROSES飲み込めば何を糧とす天津乙女は なしくずす生もあらむとただ一人ひらく雨傘ひくき曇天 この夜に帰る列車よわが胸を過ぎ行かざれば挽歌かなわず サイレンに遠声しぼる犬のごと吠えたきときあり灯ともしころ 目覚めると部屋に太古の時つ…

「そののち歌会」投稿歌

旋律も怪しくなりしオルゴオル愛の賛歌とピアスがひとつ

mixi短歌コミュ題詠「母」

驟雨すぎ暗き珠実の房もてば指のはざまに母はしたたり

「そののち歌会」投稿歌

嗚呼ここは愛し合うものの海だったアンモナイトの化石かさなり

東京へ辰巳泰子さんの短歌朗読会へ参加

東京もまた海ならむセイレーン歌い鎮めよ水無月の朔に

mixi短歌コミュ題詠「言葉」

春の野に麦の穂さやぎ君からの言葉も踊る風の書架にて

雨の夜、友人の癌摘出手術の無事を祈る

ときどきは祈ることありそのようにこの夜 木々は雨に濡れをり

「そののち歌会」投稿歌

腹立ちにポストを蹴れば夕暮れてさかな一匹さばけぬみじめ

淡い月をみてできてしまった歌、そのまま

ふつふつと湧きくる思い抱きをり月光淡く魚卵の昇る